イールドギャップはこう解説されている場合が多いです。
投資利回りと長期金利との差のこと。
不動産投資では、借入金の金利と投資物件の利回りの差と考えれば良いでしょう。
しかしながら、この理解では不動産投資に役立てることができません。
どうせなら、役に立つレベルまでイールドギャップ理解したいと思いませんか?
そこで、本ブログ(本記事)の登場です!
本記事を最後まで読めば、不動産投資に使えるイールドギャップが身に尽きます。
さあ、始めましょう。
あのイールドギャップは役に立たない
この公式には2つの問題があります。
第一に、不動産投資の利回りは初心者から上級者まで、さまざまな投資家がが好き勝手に使っているため、このイールドギャップの利回りがどれを指しているのか分かりません。
ちなみに、「ワンルームマンション投資 | 失敗したくない40代サラリーマン大家のブログ」の利回りはこのように統一しています。

リンクをクリックすると、各利回りの解説記事へジャンプするよ。
第二に、利回り8%と金利3%なら、5%がイールドギャップとなりますが、利回りと金利を比較することに何の意味があるのか分かりません。
「イールドギャップ=利回り-金利」がプラスであるなら、レバレッジが効くと解説されているサイトもありますが、とんでもない間違いです!
正しい不動産投資のイールドギャップはこう!
イールドギャップを不動産投資に活用したいなら、次のように改めるべきです。
=実質利回り(FCR)-ローン定数(K%)
イールドギャップを日本語にすると「利回りの溝」なので、このほうが日本語訳でもピッタリです。
でも、チョット聞きなれない言葉がでてきましたね。
実質利回りとは、不動産投資に関わる多くのファクター(家賃、入居率、運営費、購入諸費用)を加味した利回りのことです。
実質利回りを計算すれば、その物件の持つ収益力がわかります。
=[年間相場家賃×入居率-運営費]÷[価格+購入諸費用]×100
『実質利回りを制する者は不動産投資を制する!FCR使いこなし術を大公開』
ローン定数とは「その不動産投資から得た利益をどれだけ銀行に返上するか」です。つまりローンのレンタル代のことです。
ローン定数を計算すれば、融資の品質が分かります。
=[年間ローン返済額]÷[ローン金額]×100
『ローン定数(K%)で融資を比較!良い借金?悪い借金?が見えるぞ』
不動産投資のイールドギャップは、こう理解することを強くオススメします。
そうすれば、簡単にレバレッジ判定ができるようになるからです。
- イールドギャップ(+)→ 正のレバレッジ
- イールドギャップ(-)→ 負のレバレッジ
イールドギャップとレバレッジの関係
ここからは実践編です。
あなたはこんな条件のワンルームマンションを紹介されました。
- 価格:1000万円
- 家賃:7万円
- ランニングコスト:17000円
- 融資金額:900万円
- 金利:2%
- 期間:20年 or 25年
融資は金利に注目されがちですが、ローン定数に大きな影響を与えるのはむしろ融資期間の方です。
実質利回りとローン定数に着目してみましょう。
融資期間25年では、イールドギャップ(実質利回り-ローン定数)がプラスなので、正のレバレッジがかかります。
一方、融資期間20年に短縮すると、イールドギャップ(実質利回り-ローン定数)がマイナスになり負のレバレッジになってしまいます。
『レバレッジ大爆発!不動産投資でキャッシュフローを増やす方法』
まとめ
多くの不動産投資会社やブロガーは「イールドギャップ=利回り-金利」を使うけど、このイールドギャップを利用する意味はないことが分かったかな?

これからは、不動産投資のイールドギャップは[実質利回り(FCR)-ローン定数(k%)]を使おうね。
これを使うことでレバレッジ判定が簡単にできるようになるから。