ワンルームマンションを購入するためには、マンションそのものの価格以外にも諸費用(購入に付随する費用)がかかります。
ワンルームマンションの諸費用は価格帯や購入ルート(売主・仲介・中間省略)で異なりますが、価格の7%~12%くらいです。

解説が曖昧やし、全然説得力がないで!

じゃあ、こうしよう!
次の条件の中古ワンルームマンション投資に必要な諸費用はいくらか?ズバリ計算する!
- 価格:1000万円
- 部屋の大きさ:16㎡
- 場所:東京23区内某所
- 築年数:30年

まいったわ!

じゃあ、始めよう!
1000万円の中古ワンルームマンションの諸費用
結論からいきます!
[内訳]
- 仲介手数料 =36万円+消費税
- 登記関係費用 =15万円~20万円
- ローン手数料 =10万円+消費税
- 不動産取得税 =6万円
- 固都税清算金 =2万円
- 保険関係 =2万~3万円
- 印紙代 =1.5万円
東京23区の1000万円クラスの中古ワンルームマンションの諸費用は7%~8%におさまります。
であるなら、価格700万のワンルームマンションの諸費用は、その70%(約50万円)。価格2000万のワンルームマンションの諸費用は、その70%(約140万円)になると考えるかもしれません。
しかし、答えはNoです。
なぜなら、諸費用は価格が安くなればそのウェイトが増えていき、価格が高くなればそのフェイトは軽くなるからです。
700万円のワンルームマンションの諸費用は、60万円~70万円(8%~10%)になりますし、2000万円のワンルームマンションの諸費用は、110万円~120万円(5.5%~6%)です。

中古ワンルームマンション(1000万円)の諸費用の内訳を、費用の高い順番に解説するよ!
諸費用1:仲介手数料
仲介手数料は、ワンルームマンションを仲介で購入したときにかかる費用です。

GA technologiesなど、売主から直接買った場合は、この手数料はかからないよ。

ちょっと得した気分やん。
仲介手数料は次の計算式を使います。
今回のワンルームマンションの仲介手数料は「36万円+消費税」です。
諸費用2:登記関係費用
ワンルームマンションを購入したら、登記をするのが一般的です。
そうしないと、第三者に対して自分の所有権を主張できないからです。
1000万円のワンルームマンションの登記費用合計は、15万円~20万円程度になります。
登記費用は「法定費用」と「司法書士手数料」で構成されています。
- 法定費用はローン金額・固定資産税評価額で異なり、その金額に比例する。
- 司法書士手数料は自由価格であり、地域により相場がある。
この表は、日本司法書士会連合会「司法書士の報酬に関するアンケート結果(2018年)」の報酬の平均をグラフにしたものです。
司法書士手数料は近畿圏がやや高いことが分かりますね?

ボクもこのアンケート結果に同意するよ。
首都圏と関西圏の区分マンションを何度も登記しているけど、関西圏の司法書士手数料が高いと感じるから。
諸費用3:ローン手数料
不動産投資ローンを組むとき、銀行にローン手数料を支払う必要があります。
もし、今回フルローンで借りたなら、ローン手数料は10万円+消費税となります。
不足分のみ借りるローン

購入諸費用以外はすべて借りるローン

自己資金と購入諸費用も含めて借りるローン

また、不動産仲介会社は提携銀行を持っています。
提携銀行を使った場合、銀行のローン手数料とは別に提携銀行利用手数料(5万円~10万円程度)が発生することがあるので事前に確認が必要です。
<ワンルーム投資に融資している(融資していた)銀行のローン事務手数料一覧>
銀行 | 手数料(税抜) | 最低手数料(税抜) |
---|---|---|
オリックス銀行 | 1.0% | 10万円 |
SBJ銀行 | 1.5% | – |
ARUHI(アルヒ) | 2.5% | 25万円 |
セゾン | 2.5% | 25万円 |
イオン住宅ローンサービス | 1~2% | 10万円 |
ソニー銀行 | 10万円 | 10万円 |
三井住友トラスト L&F | 1.5% | 10万円 |
『サラリーマン副業の最高峰が不動産投資と言われる5つの理由』
諸費用4:不動産取得税
不動産取得税とは、ワンルームマンションを購入してから6カ月後くらいにやってくる都道府県税です。

時限爆弾やん!
ワンルームマンションの不動産取得税の目安は6万円(築古)~10万(築浅)~15万円(新築)くらいです。
『新築ワンルームマンション投資は危険!やめとけと言われる7つの理由』

後で請求が来るんやったら諸費用ちゃうやん?

そうだね。
でも、確実に請求が来るので、諸費用として加えておいたほうが無難だよ。
不動産取得税はマンションの建物の評価額(築年数)と土地持ち分の評価額で計算します。
※区分マンションの契約書の価格は土地・建物のセット価格です。
『税務署も脱帽!中古マンションの価格を土地・建物に按分計算する方法』
諸費用5:固定資産税清算金
固定資産税・都市計画税(本記事ではまとめて固定資産税と記載する)は1月1日の所有者にかかる税金ですが、日割り計算して買主と売主で折半する慣例があります。
固定資産税は決済する日によって違うため、ここでは計算できません。
(本記事は、2万円を諸費用として仮で計上)
人気『リノシー資料請求した?失敗しない不動産投資の理由がココにあった!』
諸費用6:火災保険・地震保険関係
ワンルームマンションをローンを使って購入するなら、火災保険・地震保険の加入は必須です。
なぜなら、火災保険・地震保険の加入がローンを組むための条件のひとつになっているからです。

例えそうではなくても、しっかり保険には入っておこうね。
最近、洪水やら台風のニュースが頻発してるでしょ?
保険の更新時は、火災保険一括見積もりを使って最安値の火災保険会社が探してみよう!
火災保険の保険料は建物の構造で違い、地震保険の保険料はマンションのある都道府県で違います。
今回のマンションの建物評価額が250万円とすると、火災保険10年+地震保険5年で2万円~3万円です。
『会計フリーで不動産投資 損害保険料(火災・地震)の帳簿付けはこうする!』
諸費用7:印紙代
不動産の売買契約書とローンの契約書には収入印紙を貼る必要があります。
記載金額 | 印紙代(印紙税) |
---|---|
1万円未満のもの | 非課税 |
10万円以下のもの | 200円 |
50万円以下のもの | 400円 |
100万円以下のもの | 1,000円 |
500万円以下のもの | 2,000円 |
1,000万円以下のもの | 10,000円 |
5,000万円以下のもの | 20,000円 |
国税庁「第1号文書から第4号文書までの印紙税額の一覧表」より抜粋
合計2万円なり。
ただし、2018年現在は不動産売買契約書の印紙税の軽減措置があるので1.5万円です。
『東京ワンルーム投資は収支マイナスで儲からないと思ってないよね?』
諸費用は1年目に全額経費化NG
これらのマンション諸費用を1年目に全額経費にできれば、節税効果は大きいです。
しかし、これらの一部は資産に一旦計上して減価償却しなくてはなりません。
『中古ワンルームの諸費用 1年目に経費にできるのはいくら?』
ワンルームの諸費用のまとめ
都内のワンルームマンション(1000万円)の諸費用合計は70万円~80万円くらいだよ。
内訳はこんな感じだね。
- 仲介手数料 =36万円+消費税
- 登記関係費用 =15万円~20万円
- ローン手数料 =10万円+消費税
- 不動産取得税 =6万円
- 固都税清算金 =2万円
- 保険関係 =2万~3万円
- 印紙代 =1.5万円