不動産を買ったから、火災保険と地震保険に入ったで。
火災保険&地震保険に加入してないと、自然災害のリスクヘッジができないからね。
一応、念のために聞くけど、損害保険料を一括で経費化してないよね?
ゴメン。してた。
火災保険や地震保険の保険料は微々たるものなので、この女性投資家のように一括で経費化している方もいるかもしれません。
しかし、本当は間違っています。
損害保険料の経費として認められている部分は、その期間に対応する分のみだからです。
[本日の帳簿付け]
- 10月1日に、火災保険料1万円(10年分)が、銀行口座から引き落とされた(口座振替)。
- 10月1日に、地震保険料1万円(5年分)が、銀行口座から引き落とされた(口座振替)。
火災保険と地震保険は不動産投資の必須の保険!
リスクを抑えた不動産投資をするためには、火災保険と地震保険の加入は必須です。
もし、あなたの資産に何かあれば、取り返しのつかないことになります。
火災保険と地震保険に入ってない投資家は今すぐ入ろう!これだけ自然災害が続くと怖くて仕方ないですからね。
また、保険の更新年(満期直前)は保険料を下げるチャンスです!
火災保険と地震保険の一時払いの上限
不動産投資で馴染みの深い損害保険は、火災保険と地震保険です。
ボクは高齢者独居の場合、孤独死等に備える保険にも入ってるよ。
『ワンルームで事故発生!孤独死で227万円の請求を喰らいヘコむ』
これらの保険料は1年毎に支払うこともできますが、数年分を一括で支払った方が安くなる上に手間が省けます。
だから、数年分を一括で支払っている・自動更新している投資家がほとんどではないでしょうか?
ただし、火災保険と地震保険は一時払いできる期間に上限があります。
- 火災保険:10年
- 地震保険:5年
損害保険料(火災・地震)の経費計上の方法
一時払いの損害保険であっても、その保険料全額が即座に経費になるわけではありません。
火災保険料の経費計上の方法
1万円の火災保険料を実際に支払ったのだから、本年の経費として1万円を計上したいですよね?
しかし、それは認められていません。
なぜなら、損害保険料は利用した期間に相当する金額が、必要経費の対象だからです。
本年分(1年目)の火災保険料
=1万円 ÷ 10年 × 3カ月/12カ月
=250円
来年分(2年目以降)の火災保険料
=1万円 ÷ 10年
=1000円
地震保険料の経費計上の方法
火災保険料と同様に考えます。
本年分(1年目)の地震保険料
=1万円 ÷ 5年 × 3カ月/12カ月
=500円
来年分(2年目以降)の地震保険料
=1万円 ÷ 5年
=2000円
確定申告をするとき、収益不動産の損害保険料は不動産所得の損害保険料を使おうね。
個人所得税の地震保険料控除を使っちゃうと、不動産投資をしていることが会社にバレるからね。
『freee会計の勘定科目の使い方 | 不動産投資家はこれだけで十分だ!』
freee会計を不動産投資用にカスタマイズ
クラウド会計ソフトfreeeのデフォルトは事業所得です。
不動産所得が記録できるように、設定を変更する必要があります。
『freee会計を不動産投資用にカスタマイズ 初期設定はこれだけ!』より
freee会計「損害保険料(火災・地震)の帳簿付け方法」
[取引]→[取引の一覧・登録]を選びます。
火災保険料が口座振替された[口座]を選びます。
勘定科目[[不]損害保険料]を選び、今年利用期間の保険料に相当する金額を入力します。
[詳細登録]をクリックします。
参考:クラウド会計ソフトfreee(公式)「勘定科目はどう選べばよい?」
[行を追加]をクリックします。
ここから3つまとめて帳簿付けするよ。
- 1行目
地震保険料が口座振替された[口座]を選びます。
勘定科目[[不]損害保険料]を選び、今年利用期間の地震保険料に相当する金額を入力します。 - 2行目
勘定科目[前払費用]を選び、来年以降に経費計上する予定の火災保険料に相当する金額を入力します。
参考:クラウド会計ソフトfreee(公式)「未払金と未払費用はどう違うの?」 - 3行目
勘定科目[前払費用]を選び、来年以降に経費計上する予定の地震保険料に相当する金額を入力します。
※備考欄に「火災保険」or「地震保険」と入力しておくと、後でわかりやすい。
最後に[登録]をクリックします。
損害保険加入年の帳簿付けが完成しました。
freee会計「損害保険料(火災・地震)の帳簿付け方法:2年目以降」
次は、2年目以降の損害保険料(火災・地震)の帳簿付け方法を解説します。
これから解説する帳簿付けは、来年以降にすればいいよ。
[取引]→[取引の一覧・登録]を選びます。
[火災保険料に係る前払費用:下図参照]をクリックします。
[火災保険料に係る前払費用の更新:下図参照]をクリックします。
(下に表れた支出一覧から[+更新]をクリックする)
(1年目が2019年とすると、2年目は2020年です)
[更新日]を2年目の2020年12月31日にして、勘定科目[[不]損害保険料]を選び、2年目に経費計上する火災保険料に相当する金額を入力します。
最後に[保存]をクリックします。
これで、2年目の火災保険料の帳簿付けが完成しました。
参考:クラウド会計ソフトfreee(公式)「貸倒損失の計上・経過勘定などの振替を行う(+更新) 」
地震保険料も同様の方法でOK!
『freee会計の料金 | 不動産投資ならスタータープランだってここまでできる!』
損害保険料(火災・地震)の帳簿付けのまとめ
わりとサラッといけたんじゃないかな?
数年分を一時払いした損害保険料の帳簿付けは、利用期間に相当する金額を入力するのがポイントだよ。