不動産は固定資産ですので減価償却しなくてはなりません。
しかし、減価償却費の計算は多くの不動産投資家が苦手としています。(特には確定申告をしたことのない初心者は)
そんなときに頼りになるのがクラウド会計ソフトfreeeです。
これを使えばサラッと終わらせることができます。
百聞は一見に如かず。
中古不動産(中古ワンルームマンション)をfreeeの固定資産税台帳に登録し、減価償却費を計算してみましょう!
- 不動産価格=1000万円
- 仲介手数料=39.6万円
- 固定資産税清算金=0.4万円
- 土地建物按分割合:70:30
- 築年数:30年
不動産の取得価格を計算する
1000万円の不動産仲介手数料は39.6万円(税込)で、固定資産税清算金は0.4万円でした。
この条件の不動産の取得価格を計算します。
まず、間違えてはならないことがあります。
[不動産購入価格 = 不動産取得価格]ではないということです。
不動産の取得価格は次の公式を使って計算します。
=購入価格+仲介手数料+固定資産税清算金
=1000万円+39.6万円+0.4万円
=1040万円
参考:国税庁「減価償却資産の取得価額に含めないことができる付随費用」
不動産の取得価格を土地建物に按分する
次は、不動産の取得価格を土地価格と建物価格に按分します。
土地建物の按分割合は投資家が自由に決められますが、税務署に突っ込まれないように合理的な按分方法を選ばなくてはなりません。
当ブログは、固定資産税評価証明書を使う方法をオススメしています。
『税務署も脱帽!中古マンションの価格を土地・建物に按分計算する方法』
不動産の売買契約書に土地建物の価格が記載されているなら、それを使ってもいいよ。
土地建物の按分割合は70:30でしたので、不動産の取得価格はこのように按分できます。
- 土地価格=728万円(1040×0.7)
- 建物価格=312万円(1040×0.3)
さあ、ここからがfreee会計を使った帳簿付けだよ!
ここまでを詳しく解説している記事がこちら!
『5分で達人級!中古マンションの減価償却費の計算方法を不動産投資家が解説』
freee会計「土地を固定資産台帳に登録する方法」
土地の取得価格728万円を固定資産台帳に登録します。
[確定申告]タブの[固定資産台帳]を選びます。
[固定資産の一覧]から[固定資産の登録]を選びます。
資産の名前、取得価格、数量、資産分類、取得日を記入します。
事業利用比率0%・不動産賃貸割合100%とします。
最後に[保存]をクリックします。
参考:クラウド会計ソフトfreee(公式)
「【個人】不動産所得用の固定資産・減価償却費を登録する」
freee会計「建物を固定資産台帳に登録する方法」
土地の取得価格を固定資産台帳に登録します。
資産の名前、取得価格、数量、資産分類、取得日、償却方法、耐用年数を記入します。
事業利用比率0%・不動産賃貸割合100%とします。
最後に[保存]をクリックします。
参考:クラウド会計ソフトfreee(公式)
「【個人】不動産所得用の固定資産・減価償却費を登録する」
耐用年数の計算はこの公式を利用したよ。
=47年 - 築年数 +(築年数×0.2)
=47年 - 30年 + (30年×0.2)
=23年
『不動産投資の減価償却費が分からないと損!初心者はこう整理しよう』より
freee会計「建物の減価償却費を計算する方法」
不動産を固定資産台帳に登録さえしておけば、減価償却費はfreeeが自動計算してくれます。
楽チン!
クラウド会計ソフトfreeeで自動計算された減価償却費を確認してみましょう。
[確定申告]タブの[固定資産台帳]を選びます。
[固定資産の詳細一覧]を選びます。
この2点を確認します。
- [不動産所得用]に固定資産が登録されていること。
- 本年の減価償却費が計算結果に反映されていること。
不動産所得の減価償却費は45780円と自動計算されていますね。
『freee会計の料金 | 不動産投資ならスタータープランだってここまでできる!』
不動産の固定資産台帳登録(freee会計)のまとめ
不動産所得の取得価格は自力で計算しないといけないから、少し戸惑ったかもしれないね。
でも、そこから先は会計ソフトを使えば簡単だよ。やることは固定資産台帳の登録だけだから。
この4つの条件がそろえば、青色申告特別控除65万円が狙えるよ!
- 事業的規模(5棟10室)
- 複式簿記で記帳
- 損益計算書を確定申告書に添付
- 貸借対照表(バランスシート)を確定申告書に添付
簿記初心者が青色申告特別控除65万円を目指すなら、何らかの会計ソフトが必須だね。