あなたは2つの条件の融資を打診されています。
- 金額1000万円、金利2%、期間20年
- 金額1000万円、金利3%、期間30年
(多くの投資家がそうだと思いますが…)あなたは迷わず①を選びませんか?
しかしながら、本記事の表題である良い借金・悪い借金を見極める「ローン定数」で考えると、②が最適解となります。
なぜでしょうか?
そして、ローン定数は不動産投資にどう関係しているのでしょうか?
ローン定数(K%)とは?
ローン定数とは、その不動産投資から得た利益をどれだけ銀行に返上するかをパーセントで表した指標です。
言い換えると、ローン定数とはローンのレンタル代(ローンの調達コスト)といえます。
ローン定数を計算式で示すとこうです。
=年間ローン返済額 ÷ ローン残高 ×100
一方、銀行目線でローン定数を考えると、その融資の実行で銀行がどれだけ収益を上げたかをパーセントで表す指標です。
言い換えれば、銀行の利回りといえます。
ローン定数と不動産投資の切っても切れない関係
サラリーマン投資家は自宅用マンションを買うように、不動産投資ローンを使うのが一般的だからです。
『自宅マンション投資はしないと損!不動産投資家がするとこうなった』
しかしながら、融資を使うとそのローン返済分だけ利益が減ります。
トータルでキャッシュフローが減少します。
したがって、ローンのレンタル代であるローン定数が低いということは、このように言い換えられます。
=ローンのレンタル代が安い
=有利な融資
=良い借金
ローン定数(K%)を実際に計算して使ってみましょう。
ローン定数(K%)の計算方法
ここからは実践編です。
今、あなたは1000万円の融資を受けました。
その年間ローン返済額が50万円だったとき、ローン定数はこう計算できます。
=年間ローン返済額 ÷ ローン残高 ×100
=50万円 ÷ 1000万円 ×100
=5%
簡単ですよね?
でも、ローン定数を計算しただけでは何の役にも立ちません。
※INVASE バウチャーサービスを使えば、あなたが借りられる融資枠の目安がわかります。
ローン定数はキャッシュフローを変える
あなたは2つの条件の融資を打診されていましたね。
- 金額1000万円、金利2%、期間20年
- 金額1000万円、金利3%、期間30年
不動産投資シミュレーションで、それぞれのローン定数を計算するとこうです。
- 6.07%(607060÷1000万×100)
- 5.06%(505920÷1000万×100)
ネット利益が54000円だっとすると、それぞれの月間キャッシュフローを計算するとこうです。
- 3412円
- 11840円
①金額1000万円、金利2%、期間20年
②金額1000万円、金利3%、期間30年
冒頭でお伝えした通り、「ローン定数」の考え方では、②が最適解となることがわかりますよね。
ローン定数が高いということは「そのマンション投資で得られるはずの利益を、銀行に多く吸い上げられる」ということです。
①のパターンで考えると、
実質利回り(現実的な利回り)6%のワンルームマンション投資に、ローン定数6.07%(ローンのレンタル料)の融資を使っています。
融資を使わなければ6%分のキャッシュフロー(儲け)をまるまる得られたはずですが、銀行が6.07%を取っていくので残り-0.07%。
この場合は負のレバレッジがかかり、キャッシュフローを大きく減少させます。
- 現金投資のキャッシュフロー:6%
- 融資利用後のキャッシュフロー:-0.07%
このように、融資は使い方次第で良い借金にも悪い借金にもなるのです。
『レバレッジ大爆発!不動産投資でキャッシュフローを増やす方法』
ローン定数(K%)のまとめ
ローン定数とはローンのレンタル代のことであり、不動産投資用語でローンコンスタント(K%)と呼ばれているよ。
ローン定数はキャッシュフローを変えるパワーがあるよ。
なぜなら、ローン定数が高いとその分だけ投資家の取り分が減り、見た目のキャッシュフローが下がるからだよ。
また、ローン定数はレバレッジを操作し、最終的には自己資金利回りをも変えるよ。