
えっ!利回りは9%って言ってましたよね?

確かに利回りは9%ですよ。ほら!

でも、実際の手取りは60万円で、購入諸費用に70万円使っているから利回りはこうですよ!

へぇ~そうですか?
私の計算では9%なんですけどね。
双方意見が合わないようですが、どちらの言い分も正しいです。
業者は表面利回りを優先するし、投資家は実質利回り(FCR)を優先するからです。
不動産業者が表面利回りを使う理由
不動産業者が表面利回りを好むのは、営業するに当たって都合のいい利回りが表面利回りだからです。
不動産投資の利回りは「これを使わなくてはならない」というルールがありません。定義もあやふやで、これくらいはあります。
そして、この3つの利回りは(リストの)下へ行けば行くほど利回りは低下します。
だから、不動産業者は一番利回りの高い表面利回りを用いて、投資家を口説くのです。

へっへっへ。
兄さんこの物件は高利回りでお買い得でっせ。
実際、ショートコントの不動産業者は利回り10%を主張していましたよね?
『まだ知らないの?不動産投資の表面利回りは騙し文句ってことを』
投資家が使うべきは実質利回り(FCR)
実質利回りとは、そのワンルームマンションの家賃、入居率、運営に必要な経費、マンション購入にかかった諸費用までを計算しつくした利回りです。
実質利回りを計算すれば、その物件を現金で買ったときの収益力を掌握できます。
不動産投資用語でFCR(Free and Clear Return )ともいいます。
実質利回りの計算式はこのとおりです。
=[年間相場家賃×入居率-ランニングコスト]÷[価格+購入諸費用]×100
実質利回りとよく似た利回りにネット利回りがありますが、ネット利回りはマンション購入にかかった諸費用を計算式に盛り込んでいません。
『表面利回りとは大違い!ネット利回り(NOI)は不動産投資家の相棒だ』
つまり、利回りを結果が高くなる順番にならべるとこうなのです。
実質利回り(FCR)の計算方法
ここからは実践編です。
ワンルーム投資において、実質利回りを計算してみましょう。
あなたはこの条件のワンルーム投資を検討しています。
- 価格:1000万円
- 購入諸費用:70万円
- 年間満室家賃:90万円
- 年間相場家賃:84万円
- 入居率:95%
- ランニングコスト:20万円
購入諸費用の内訳はコチラの記事を参照してください。
『1000万円の中古ワンルームの諸費用はズバリX万円!内訳も答えます』
ランニングコスト(運営費)はコチラの記事で。
『運営費はこんなに? ワンルーム投資のランニングコスト8選』
さっそく、このワンルームマンションの実質利回りを計算してみましょう。
=[年間相場家賃×入居率-運営費]÷[価格+購入諸費用]×100
=[84×95%-20]÷[1000+70]×100
=5.6%
このワンルームマンションの表面利回りはそこそこです。
しかし、オーナーチェンジの家賃を相場家賃に変更して、入居率、経費、購入諸費用を考慮すると、5.6%の利回りにすぎないことが分かります。
ショートコントでもめていたのもこの点ですよね?
実質利回り(FCR)の使い方
実質利回りは、現金でそのマンションに投資するなら、どれくらいの利回りが得られるかを赤裸々に語っています。
しかしながら、実質利回りですら万能ではありません。
マンション経営に必ずといって発生する広告料(AD)、原状回復費が考慮されていないからです。
ただ、「いくら広告料を使って、原状回復をどこまでするか?」
これは、マンション経営の醍醐味であり、考え方は投資家に委ねられています。
だから、実質利回りの計算ではあえて含めないのです。
ここで朗報です!
都市型中古ワンルームマンション投資を得意とするGAテクノロジーズ(リノシー) は、原状回復費・広告料無料で対応しています。
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話を戻しましょう。
中古ワンルームマンションのボリュームラインは500万円~2000万円です。
だから、サラリーマン投資家であるボクたちはローンを使う場合がほとんどですので、自己資金がどれだけ効率的に使えているか?それが大切になってきます。
『自己資金利回りこそ不動産投資の要!儲かるワンルームはどっち?』
融資はうまく使えばレバレッジが効くのでぜひ活用していきたいですね。
『レバレッジ大爆発!不動産投資でキャッシュフローを増やす方法』
まとめ
タイトルにある「実質利回りを制する者は不動産投資を制する」理由がわかったかな?

実質利回りは、そのワンルームマンション投資の空室率やランニングコスト、購入諸費用までを計算しつくした利回り。つまり、「物件の収益力=実質利回り」といえるからだね。
不動産業者は表面利回りをゴリ押ししてくるけど、この記事を読んだあなたなら、もう惑わされることはないよね。絶対。