職場にこのような勧誘電話がかかってきた記憶はありませんか?
- ワンルームマンション投資をすれば、節税できます!
- 年金代わりにワンルームマンション投資をしませんか?
- ワンルームマンションは生命保険の代わりになります!
これらはサラリーマンを新築ワンルームマンション投資に誘う3大セールストークです。
ワンルームマンションを買えば、この3つの願いは叶うかもしれません。
が、新築という条件が付くと見事に失敗するでしょう。
「ワンルーム投資で節税」勧誘で失敗
真面目にサラリーマン生活を続けると、年収が上がります。
それに伴って、税金も上がります。
悩ましいですよね?
その悩みに付け込んだ勧誘方法が、ワンルームマンション投資で節税です。
ですが、新築ワンルームを使った節税効果は大したことがありません。
新築ワンルーム投資1年目の節税効果
あなたは2500万円の新築ワンルームマンションをフルローン(金利2%、期間35年)で購入しました。
新築ワンルーム投資1年目の収支はこのとおりです。
収入 | 年間家賃 | 120万円 | |
---|---|---|---|
支出 | 運営関係 | 管理委託手数料 | 6万円 |
管理費 修繕積立金 |
12万円 | ||
ローン返済 (金利分) |
49万円 | ||
減価償却費※ | 30万円 | ||
購入関係 | 管理準備金 修繕積立基金 |
30万円 | |
登記関係費用 | 25万円 | ||
ローン手数料 | 25万円 | ||
その他の費用 | 3万円 |
※減価償却費の計算方法はコチラの記事を参照しよう。
『5分で達人級!中古マンションの減価償却費の計算方法を不動産投資家が解説』
[収入-支出]を計算すると60万円の赤字です。
所得税率20%のサラリーマンであるなら、住民税と合わせて30%分の節税ができます。
節税額は18万円(60×30%)です。
所得税率33%のサラリーマンであるなら、住民税と合わせて43%分の節税ができます。
節税額は25.8万円です。
「不動産を使った節税のカラクリ」はコチラの記事で解説しています。
『ワンルーム投資で年間12万円節税!サラリーマン必見の節税の仕組みとは?』
ただし、このワンルームマンション投資の節税スキームは、購入関係の経費83万円に頼っているのに気づかなくてはなりません。
さて、2年目はどれくらい節税できるでしょうか?
新築ワンルーム投資2年目の節税効果
新築ワンルーム投資2年目の収支はこうなります。
収入 | 年間家賃 | 120万円 | |
---|---|---|---|
支出 | 運営関係 | 管理委託手数料 | 6万円 |
管理費 修繕積立金 |
12万円 | ||
ローン返済 (金利分) |
49万円 | ||
減価償却費 | 30万円 | ||
固定資産税 | 7万円 | ||
購入関係 | 不動産取得税 | 15万円 |
購入2年目は購入諸費用がなくなり、代わりに不動産取得税を経費計上することが多いです。
不動産取得税とは、マンション購入から約6カ月後~9カ月後に都道府県から請求される地方税のことです。
これが、「新築ワンルームマンション投資で節税」の真実です。
節税目的でワンルーム投資をするなら、毎年1室買い増ししなくてはなりません。
3年目以降の新築ワンルーム投資を使った節税は無惨です。
この続きは、コチラの記事で解説しています。
『新築ワンルームマンション投資は節税にならない!それでも買いますか?』
「年金&生命保険代わり」勧誘で失敗
人口減少社会に入っている今、将来の年金不安は募るばかりです。
そこを狙った新築ワンルーム投資の勧誘が「年金代わり」です。
生命保険料を改善したいサラリーマンのニーズを狙った新築ワンルーム投資の勧誘が「生命保険代わり」です。
「年金代わり」「生命保険代わり」の新築ワンルーム投資が、なぜ失敗に終わるのでしょうか?
『ワンルーム投資で失敗するサラリーマン続出!それしたらダメでしょ?』
新築ワンルーム投資のキャッシュフロー
「ワンルーム投資で節税勧誘で失敗」で計算したのは不動産所得です。
次は、この新築ワンルームマンション投資のキャッシュフローを計算してみましょう。
不動産投資で勝つためには、「不動産所得とキャッシュフローの違い」のマスターは必須事項です。
よくわからない投資家はこちらの記事をどうぞ!
『キャッシュフローと不動産所得の違いを知って、成功の秘訣を手に入れよう!』
収入 | 年間家賃 | 120万円 |
---|---|---|
支出 | 管理委託手数料 | 6万円 |
管理費 修繕積立金 |
12万円 | |
固定資産税 都市計画税 |
7万円 | |
ローン返済金 | 99万円 |
キャッシュフローの計算は簡単。収入から支出を差し引くだけです。
収入(年間家賃)から、支出(管理委託手数料、管理費・修繕積立金、固定資産税・都市計画税、ローン返済金)を引きます。
年間キャッシュフローは4万円のマイナスです。
つまり、新築ワンルームマンションをフルローンで買うと、満室経営してもキャッシュフローはマイナスになるということです。
『衝撃の結末!新築ワンルームマンション投資家の失敗体験を暴露』
この事実を営業マンに突っ込むと、こんな支離滅裂な答えが返ってくるかもしれません。
- 4万円は年金(生命保険)の保険料です。
- 税金が戻ってきますのでトータルではプラスです。
- (ローンが終わる)35年後には家賃がまるまる年金代わりになります。
もう、何でもアリですね。
新築ワンルーム投資は年金&生命保険代わりにならない
個人年金(生命保険)の保険料が年間4万円なら、確かにリーズナブルです。
しかし、営業マンのいう年金保険料(生命保険料)が4万円であるのは最初だけです。
なぜなら、家賃は少しずつ下がり、マイナスキャッシュフローに歯止めがかからなくなるからです。
(特に新築から15年くらいにかけての家賃の値下がりは大きい)
この続きはコチラの記事にて。
『新築ワンルームマンション投資で年金対策?それは失敗に終わるだろう』
『新築ワンルーム投資は生命保険代わりにならない!定期保険の方が安いから』
まとめ
ワンルームマンション投資は、節税対策・年金代わり・保険代わりに有効だけど、、それを目的にして購入してはいけないよ。
「それらはおまけ」という認識で臨もう!
新築ワンルーム投資をやっちゃうと、底なし沼にひきづりこまれるからね。
『新築ワンルームマンション投資は危険!やめとけと言われる7つの理由』
着実にキャッシュフローを得られる物件や、バランスシートを良好にする物件を買い続けよう!