確定申告歴15年超の@ぴろりです。
あなたがこんなサラリーマン投資家だったなら、「不動産所得の確定申告をしない」という選択をするかもしれません。
- 不動産投資歴1年目の初心者
- 確定申告が嫌、面倒、やりたくない投資家
しかし、確定申告をしないという選択は、ベテラン不動産投資家にはありません。
「不動産所得の確定申告をしない」という選択は、メリットよりデメリットが多いことを知っているからです。
本記事はこの2点にしぼって解説します。
- 不動産所得の確定申告をしないと、どんな罰(ペナルティ)を受けるのか?
- 不動産所得の確定申告をしないと、税金でどれくらい損するのか?
不動産所得の確定申告をしないとこんな罰を受ける!
2019年、3年間の無申告を国税庁に指摘されたの徳井義実さん(チュートリアル)を思い出してください。
一瞬でテレビから消えましたよね?
有名人だと社会的な制裁も受けるくらい、無申告は深刻な問題なのです。
ボクたちサラリーマン大家の場合はこうです。
不動産所得があるにも関わらず確定申告を行わなかった場合、無申告分の不動産所得の税金の支払いは当然として、こんな罰(ペナルティ)を受けます。
- 無申告加算:5%~20%
不動産所得にかかわる税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割増納税。(税務署調査前に確定申告した場合は5%) - 延滞税:年7.3%~14.6%
納税期限の翌日から納税する日まで、日数に応じて延滞税。
参考:国税庁HP「確定申告を忘れたとき」「延滞税について」
ただし、こんなケースもあります。
不動産投資の確定申告が不要なケースもある
不動産投資を実践して不動産所得を得ているにも関わらず、確定申告が不要になるケースがあります。
それは、不動産所得が20万円以下の場合です。
「不動産所得=不動産収入」ではありません。
不動産所得とは、不動産収入から必要経費を差し引いた金額をいいます。
税金用語「所得」「収入」の違いは必ず身につけてください!
関連『「不動産投資で節税は嘘」と言う前に知っておきたい税金の真実とは?』

ヤッター!
確定申告せんでええやん!
今、「確定申告が嫌、面倒、やりたくない投資家さん」の歓声が聞こえました。
でも、確定申告不要な投資家(不動産所得が20万円以下の投資家)であっても、確定申告しないと損をするケースがあります。
それは、不動産所得が赤字になるときです。
不動産所得が赤字なら、ますます確定申告が不要かもしれません。
しかし、それでも確定申告すべき理由は、不動産所得の赤字をサラリーマンの給与所得から引いて節税するためです。
不動産投資1年目こそ確定申告で節税しよう!
不動産投資において、節税効果が最も大きいは不動産投資1年目(物件購入初年度)です。
なぜなら、不動産投資1年目は購入諸費用(初期費用)が多額になるため、高確率で不動産所得が赤字になるからです。
不動産投資1年目に確定申告するとこんなに節税できる!
不動産業者からこんなことを言われた記憶はありませんか?

不動産を購入すれば節税できますよ!
これはありきたりな営業トークですが、嘘ではありません。
実際どのくらい節税できるのか?順を追って解説しましょう。
不動産投資1年目の不動産所得
まず、不動産投資1年目の不動産所得を計算してみましょう!
節税の本質を簡単にするため、今回は1000万円の中古ワンルームマンションを融資を使って購入したケース(ワンルーム投資)を例に挙げます。
中古ワンルーム投資の1年目の収支はこんな感じです。
不動産収入 | 年間家賃 | 72万円 | |
---|---|---|---|
必要経費 | 運 営 関 係 | 管理委託手数料 | 4万円 |
管理費 修繕積立金 | 12万円 | ||
ローン返済 (金利分) | 25万円 | ||
減価償却費 | 15万円 | ||
購 入 関 係 | 登記関係費用 (司法書士手数料、登録免許税等) | 20万円 | |
ローン手数料 | 10万円 | ||
不動産取得税・固定資産税等 | 12万円 | ||
その他の費用 | 4万円 |
参考『1000万円の中古マンションの購入諸費用は◯万円!その内訳は?』
不動産所得
=不動産収入-必要経費
=72万円 - 102万円
=-30万円
不動産投資1年目の節税額
不動産所得の赤字で節税できる金額は、あなたが本業(サラリーマンの給与所得)でどれくらい稼いているか。それによって異なります。
このように、所得税率は5%~45%まで7段階あるからです。
もし、あなたが給与所得(給与収入ではありません)500万円のサラリーマンなら、先ほどの不動産所得の赤字を確定申告すれば、約9万円の節税が可能です。
節税額
=不動産所得の赤字 × 税率(※)
=30万円 × 30%
=9万円
(※)税率=所得税率20% + 住民税率10%
サラリーマン大家の節税の仕組みはこちらの記事で確認!
関連『ワンルーム投資で年間12万円節税!サラリーマン必見の節税の仕組みとは?』
確定申告は会計ソフトがあれば楽勝!
給与所得から不動産所得の赤字分を差し引きして確定申告すれば、節税できることは分かった。
でも、確定申告はサラリーマンになじみがなく、苦手としているサラリーマン大家さんは多いです。
不動産投資の規模が大きければ、税理士に丸投げするという手もあります。
しかし、あなたが「不動産投資歴1年目の初心者」「確定申告が嫌、面倒、やりたくない投資家」だったなら、税理士費用がかさみ節税どころではなくなるでしょう。

税理士.comによると、税理士費用は年間16万円~のようだよ。

9万円の節税のために、16万円の費用がかかったら意味ないやん!
税理士の代替案は会計ソフトの利用です。
例えば、クラウド会計ソフトfreee(公式)なら月間料金980円から利用でき、このように確定申告もサラッと済ませられます。
freeeの確定申告は、知識が無い方でも、画面の案内に従うだけで確定申告を完了できるようになっています。
質問に答えていけば、自動で書類が作成されます。freee会計(公式)「freee会計で行う確定申告の流れ
」より
『freee会計の料金 | 不動産投資ならスタータープランだってここまでできる!』

freee会計が使いこなせるか心配やねん!
心配な投資家さんはお試しプラン(無料プラン)からスタートするという方法もあります。
『freee会計と不動産投資 | お試しプラン中(無料期間中)に試そう!これだけは』
まとめ
不動産所得があるにも関わらず、確定申告を行わなかった場合は罰を受ける。
でも、不動産所得が20万円以下のときは確定申告が不要だよ。
不動産所得が赤字の場合は、確定申告をしないと損。
不動産所得の赤字とサラリーマンの給与所得を相殺して節税しよう。
不動産投資の規模が大きければ、税理士に丸投げするという手もあるけど、小規模のときはクラウド会計ソフトfreee(公式)がおすすめだよ。