東京都心ワンルーム投資はキャッシュフロー(儲け)が少ないから、儲かった気がしない。儲からない。と多くの投資家が感じているようです。
毎月のキャッシュフローだけを見て、「儲からない」と判断するのであれば、東京都心ワンルーム投資はどうしようもないくらいに儲かりません。おっしゃるとおりです。
しかしながら、購入・運用・売却までをトータルで見るのであれば、儲からないと決めつけるのは早々です。
東京都心ワンルーム投資は儲からないのではなく、儲けを可視化しづらいと言うべきです。
バランスシートに着目すれば、毎年着実に資産がストックされていく様子を見ることができます。
『不動産投資のバランスシート | サラリーマン大家はこう使おう!』
バランスシートを用いて、東京都心ワンルーム投資の儲けを可視化してみましょう!
ワンルームマンション投資の条件
仕事中にも関わらず、あなたはこんなワンルームマンション投資を思いつきます。
- 立地:東京都心
- 築年数:30年
- 価格:1300万円
- 年間家賃:90万円
- 年間運営費:20万円
自己資金は360万円、購入諸費用は100万円を想定しました。
融資条件はこの通りです。
- 金額:1040万円(8割融資)
- 金利:2.5%
- 期間:20年
- ローン返済:66万円
空室率を5%と想定するとキャッシュフローは出ません。
全然儲かりません。
むしろマイナスキャッシュフローです。
=収入-支出
=90-[(90×5%)+20+66]
=-0.5万円
関連『ワンルーム投資の禁じ手解放!マイナスキャッシュフロー物件を劇的購入』
全然儲かりそうに見えないこんな不動産投資でさえも、バランスシートを使えば儲けがパシャっと見えるようになります。
東京都心ワンルーム投資開始直後のバランスシート
自己資金360万円のうち、100万円は購入諸費用に使っています。
だから、このワンルームマンション投資を行った直後のバランスシート(貸借対照表)はこうなります。
(左が総資産で、右が総資本)
- 資産:1300万円(青)
- 負債:1040万円(赤)
- 純資産:260万円(緑)
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東京都心ワンルーム投資 10年後の儲け(価格下落なし)
東京都心のワンルームマンションは築20年くらいで家賃の下落が一段落し、築30年くらいで価格が安定期に入ります。
これくらいの築古ワンルーム投資をしておけば、キャピタルロス(売却損)の心配が少なくするよ。
今回のワンルームマンション投資も価格変動を受けなかったと想定すると、投資10年後のバランスシートはこうなります。
- 資産:1300万円
- 負債:584万円
- 純資産:716万円
東京ワンルーム投資の儲けが見えるようになりましたね。
投資10年後、純資産は260万円から716万円に膨れ上がりました。
これは10年でローン返済が進み、負債が1040万円から584万円に減ったため、含み益456万円が発生したからです。
10年間の累積キャッシュフローは-5万円ですが、バランスシートの中で456万円の純資産がストックされたのです。
- 資産:1300万円 → 1300万円
- 負債:1040万円 → 584万円
- 純資産:260万円 → 716万円
この時点で売却すれば、このワンルーム投資で351万円儲けられます。
=純資産上昇分-購入諸費用-マイナスCF
=456-100-5
また、そのままホールドして負債を減らし、儲けを追求してもOKです。
誰ですか?東京都心ワンルーム投資は儲からないって言ったのは!
用心深いあなたのために、次は価格下落を起こすパターンを想定してみます。
『リノシーの利回りでは儲からない?成功する方法は〇〇しかなかった』
東京都心ワンルーム投資 10年後の儲け(価格下落あり)
景気の波を受け、10年後にワンルームマンションの価格が1200万円まで値下がりしたとしましょう。
投資直後と10年後のバランスシートはこうなるよ。
- 資産:1300万円 → 1200万円
- 負債:1040万円 → 584万円
- 純資産:260万円 → 616万円
それでもまだ存分な含み益があり、この投資はビクともしませんね。
それでは、価格がどれくらい値下がりすれば、東京ワンルーム投資が危うくなるのかを考えてみましょう。
東京都心ワンルーム投資で儲けが出なくなる価格
このワンルームマンション投資において、儲けがなくなる(バランスシートが債務超過になる)のは、価格が844万円未満になるときです。
これは、456万円の価格下落(35%の価格下落)が起こったときです。
東京都内の築30年のワンルームマンションが10年間で35%の価格下落を起こすなら、地方都市の同規模マンションの価格下落は50%を超えるのではないでしょうか?
まあ、ないでしょうね。
『東京ワンルームは価格高騰中!それでも買い続ける単純すぎる理由』
東京・大阪の都心型ワンルーム投資が熱い!
不動産投資で資産拡大してガンガン攻めるんだ!という投資家は、アパート投資がおすすめです。
ですが、それなりの規模でリスクを押させて、ふわふわ~っと不動産投資ライフを贈りたい投資家には東京・大阪の都心型ワンルーム投資をおすすめします。
『「ワンルーム投資 vs アパート投資」ボクが1Rを選んだの7つの理由』
ただし、東京ワンルーム投資と大阪ワンルーム投資は似て非なるものなので、戦略を間違えると失敗します。
注意喚起させていただきます。
人気『大阪の不動産投資で失敗する7つの理由!東京人が陥りがちなトラップとは?』
まとめ
不動産投資で成功するためには、目先のキャッシュフローも大切だけど、価格の下がりづらいエリアに投資することも大切ということだね。
価格が下がりづらいエリアに、東京(首都圏)と大阪(関西圏)があるけど、その違いは、リノシーの資料に詳しくまとめられているので要チェックだ!
都心のワンルームマンション投資は、バランスシート重視の投資と言えるね。
バランスシート重視のワンルームマンション投資は、「自己資金多め」「融資期間短め」にするのがポイントだよ。