属性に厳しく年収の何倍までという融資枠の上限がありますが、多くのサラリーマン投資家がお世話になっているローンがあります。
それはオリックス銀行の不動産投資ローンです。
しかし、審査基準が厳しいため、ワンルームマンションを買い増していくと、いつかは融資枠がいっぱいになり、ローンが使えなくなるときがやってきます。
※INVASE バウチャーサービスを使えば、あなたが借りられる融資枠の目安がわかります。
そういうときに心強いのが、アルヒ(ARUHI)のアプラス投資用マンションローンです。
融資承認条件が比較的緩く、ここぞというときに頼りになるからです。
ただし、本記事の内容にある事実を知った上で使うべき。と、付け加えておきます。
悲報!アルヒの不動産投資ローンは新規受付停止へ
2020年2月更新
アルヒの不動産投資ローンは新規受付停止、事実上の撤退となりました。 その背景には、審査資料が改ざんされていた問題があります。
アルヒの融資に関する情報はもはや役に立ちませんが、この記事の骨格であるプライムレートの知識は不動産投資家にとって有益です。
そちらをご精読ください。
アルヒの「アプラス投資用マンションローン」とは?
アルヒのアプラス投資用マンションローン(以下、アルヒ不動産投資ローン)は、フラット35で有名なARUHIが取り扱っている投資用マンション専用のローンです。
ローンの本体はクレジットカードで有名なアプラスが運営しているよ。
アルヒ不動産投資ローンは3つの特徴があり、使い方を間違えなければ有用なローンです。
不足分のみ借りるローン
購入諸費用以外はすべて借りるローン
自己資金と購入諸費用も含めて借りるローン
さっそく、アルヒ不動産投資ローンの概要を見てみよう!
- 融資金額:500万円から3000万円
- エリア:首都圏、近畿圏、名古屋市、福岡市の特定地域
- 金利:長期プライムレート+1.95%~2.2%
- 返済期間:5年以上25年以内
- 返済方式:元利均等返済
- 申込資格:満20歳以上75歳未満
- 事務手数料:融資金額×2.5%(最低25万円+消費税)
- 繰り上げ返済手数料:なし
- 団体信用保険(団信):選択性(有は金利+0.25%)
- 保証人:原則不要
『アプラス投資用マンションローン(ARUHI)の融資条件 HPにない情報満載』
アルヒ不動産投資ローンを使えば、ワンルームマンション3室くらいは買えそうな気がするのはボクだけかな?
しかし、飛びつく前にここに注目してください。
※2018年8月現在の長期プライムレートは1%
これが後で痛み目をみる可能性を秘めているのです。
その理由の解説前に、聞き慣れない用語プライムレートを解説します。
これがわからないと、本記事の本質が理解できません。
プライムレートとは
プライムレートは「長期」と「短期」の2種類があります。
長期プライムレート(以下、長プラ)とは、銀行が1年以上の融資をする場合の最優遇金利です。
長プラは変動が激しく、短期プライムレートに先行して動く特徴があります。
一方、短期プライムレート(以下、短プラ)とは、銀行が1年未満の融資をする場合の最優遇金利です。
短プラは長プラに流されながらゆっくりと動く特徴があります。
だから、融資期間のリスクの低い短プラは、長プラより金利(レート)が低いのです。
ところが、2011年8月から短プラと長プラの逆転減少が起こっています。
2007年1月~2017年7月までのプライムレートの推移
(左軸の単位は%)
このことを記事の最後まで覚えておいてね。
ローンの金利は短プラ連動が基本
ローンの金利は短プラ連動型が多いです。
オリックス銀行、SBJ銀行、三井住友トラストの不動産投資ローン。
メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)の住宅ローンもそうです。
例えば、オリックス銀行の不動産投資ローンは短プラ1.675%に1%がプラスされて貸出金利2.675%となります。(2018年8月現在)
ただし、融資条件(金利・期間)は、提携する不動産会社や属性によって違うから注意してね。
詳しくは下の記事で解説しているよ。
アルヒ不動産投資ローンはココに注意
2018年現在、アルヒ不動産投資ローンとオリックスローン(区分投資用)の金利条件はこのとおりです。
- アルヒ不動産投資ローン
2.700%(クレジットカード作成、団信なし、長プラ連動) - オリックス銀行不動産投資ローン
2.675%(団信あり、短プラ連動)
『「ワンルーム投資 vs アパート投資」ボクが1Rを選んだの7つの理由』
不動産投資ローンの金利だけを見ると、この2つのローンは優越がほとんどありません。
しかし、プライムレートの違い・団信の有無を考慮すると、アルヒ不動産投資ローンはオリックス銀行不動産投資ローンと比較するとリスクが高いと言わざるを得ません。
関連『オリックス銀行のローン面接最前線!スルガ事件以降の厳格体制は変わらず』
アルヒ不動産投資ローンのリスクが高い理由をまとめるとこうだよ
長プラは景気の影響を受け変動しやすく、デフレからインフレに転じたら一気に短期プラを追い越す。
(一気に金利が上がるイメージ図↓)
投資家に万が一のことがあったとき、団信なしだと遺族が困る(だろう)。
このように、アルヒ不動産投資ローンにはメリットとデメリットがあります。そのことを知った上で、有効に活用していきましょうね。
アルヒ(ARUHI)のアプラス投資用マンションローンは、たまに金利キャンペーンを行います。
せっかくなので参加表明してみたのですが、困ったことになってしまいました。
関連『アプラス投資用マンションローン(ARUHI)の金利割引に応募!だが…』
アルヒの投資用マンションローンの注意点をまとめるよ
ローンは短プラ連動が多いけれど、アルヒ不動産投資ローンは長プラ連動なんだ。
2018年現在、長プラ連動型ローンの金利は低くて魅力的だけれど、いつの日か短プラ連動型ローンの金利を追い越すはずだよ。
だから、アルヒ不動産投資ローンを使うときは、金利変動に敏感であるべきなんだね!
コメント
管理人様
私はオリックスを使っていますが、枠がいっぱいと断られてしまいました。
不動産会社からはアルヒを勧められていたんですが、この記事を見て迷っています。
これからは金利はどうなると思いますか?
匿名希望さん
コメントありがとうございます。
長プラはじわじわ上がっていますね。もう少し上がる気はします。
短プラはもう少し低迷していてくれることを願っています。
ただ、短プラが上がりだしたら、住宅ローン破綻者が増えるでしょうね。
ハイレバレッジをかけている不動産投資家もやばいでしょう。
レバレッジはコチラの記事を参照してください。
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