質問です!

不動産価格の高い?安い?は、どう判断していますか?

表面利回りを比較してるぜ!

取引事例を調べてるよん!
どれも、相場感を養うにはいい方法です。
しかし、不動産の持つ本当の価値(収益性と資産性)は、これらの方法ではわかりません。
だから、その不動産が高いのか?安いのか?の判断もできません。
そこで登場するのが、収益還元法(収益還元評価)です。
収益還元法は不動産の収益性と資産性に着目した評価方法で、まさに不動産の価値をピンポイントに導き出します。
さあ、お勉強の時間です。
不動産投資の収益還元法とは?
収益還元法を使った不動産の価値の計算は簡単です。
その不動産が生み出すネット利益(NOI)を還元利回り(キャップレート)で割る。
その価格がその不動産の価値だからです。
=ネット利益 ÷ 還元利回り
いきなり難解な用語が出てきてしまいました。
今からフォローしますので、ページを閉じないでくださいね。
ネット利益(NOI)=収益性
ネット利益(NOI:Net Operating Income)とは、相場家賃からランニングコストを引いた利益のことです。
『ネット利益(NOI)に興味ある?マンション投資のナイショを教えます』
還元利回り(キャップレート)=資産性
還元利回りとは投資家が期待する利回りのことです。
キャップレート(Capitalization Rate)ともいわれています。
収益還元法を使うに当たって難しいこと。それは還元利回りの決定です。
なぜなら、還元利回りは計算式で算出するものではなく、立地・築年数・融資など、多くの要素により決定されるからです。
還元利回り (キャップレート) | 低い | 高い |
---|---|---|
立地 | 都心 駅近 | 地方 駅遠 |
築年数 | 築浅 | 築古 |
融資状況 | 良い | 悪い |
多くの場合、還元利回りは周辺の似ている物件の取引事例で決定します。
不動産の価値を収益還元法で計算してみよう!
あなたはこの条件のワンルームマンション投資を夢見ました。
- 価格:800万円
- 年間相場家賃:72万円
- 入居率:95%
- ランニングコスト:20万円
周辺の不動産の取引事例から、還元利回りは6%程度であることが分かりました。
この不動産(ワンルームマンション)の価値を収益還元法を使って計算してみましょう。
=ネット利益 ÷ 還元利回り
=(72×95%-20)÷ 6%
=807万円
取引価格800万円に対して収益還元価格807万円ですので、この不動産の価格は価値相応であることが分かりました。
しかし、ここで残念なお知らせがあります。
銀行の物件方法は「積算評価」であることが多いことです。
この評価方法はワンルーム投資に不利ですので、「ワンルームマンションに価値があるにもかかわらず融資が通らない」という悲劇がしばしば起こるのです。
『あぁ泣けてきた!区分マンションの銀行評価(積算価格)はこれっぽっち?』
最後に、還元利回りに関する誤解を正して終わりとしたいと思います。
還元利回り(キャップレート)の間違い
還元利回り(キャップレート)について、よくある間違いがあります。
還元利回りを単純に比較して、「還元利回りが高ければ高いほどよい」と考えることです。
還元利回りは高いに越したことありませんが、「還元利回りが高いということはリスクが高い」ということを心得ておかなくてはなりません。
なぜなら、リスクとリターンはトレードオフ(表裏一体)であるからです。
例えば、東京と地方が同じ還元利回りであるはずがありませんよね?
東京は地方に比べてインフラが圧倒的に整っており、コンパクトで便利だからです。
『利回り爆下げ!それでも東京都心マンションに投資すべき3つの理由』
リスクを抑えた不動産投資を行いたいなら、還元利回りが安定しているエリア(もしくは低下するエリア)、つまり都心の不動産に投資するべきです。
還元利回りが安定しているということは、値崩れするリスクが低いからです。
言い換えれば、購入価格と売却価格に大きな差がないのです。
都心ワンルーム投資については、こちらの記事にまとめています。
人気『リノシー資料請求した?失敗しない不動産投資の理由がココにあった!』
不動産の収益還元法のまとめ
収益還元法とは、ネット利益(収益性)を還元利回り(資産性)で割り戻して計算する方法だからね。
- ネット利益は家賃からランニングコストを引いて求める。
- 還元利回りは取引事例から決定する。
不動産の価値を知りたいときは、収益還元法を使って計算するいいよ。
還元利回りが高いと物件価格が安くなるけど、それは投資のリスクが高いということ。
反対に、還元利回りが低いと物件価格が高くなるけど、それは投資のリスクが低いということだよ。