中古マンションを建物(躯体)と設備に按分計算!減価償却費はこれだけ増える

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マンション投資の魅力のひとつは、減価償却費を活用することができる点です。

そこで今回の記事では、不動産投資歴10年超の現役サラリーマン大家(プロフィール)が、中古マンションの不動産投資において、建物と設備を適切に按分する方法に焦点を当て、減価償却費の増加について探求します。

減価償却費は、不動産投資の収益を最大化し、節税のメリットを享受するために重要な要素です。

 

中古マンションを土地・建物に按分する方法をコチラの記事で解説しました。

ワンルーム投資家ぴろり
ぴろり

不動産投資の初心者は、こちらの記事から読んでね。

 

さらに、建物を建物(躯体)付帯設備に按分して減価償却費を計上できれば、合法的に減価償却費を増やし、税金をコントロールできるようになります。

按分(あんぶん):合理的な基準でわけること

 

建物(躯体)と付帯設備は、耐用年数が異なるからです。

耐用年数:(税法上)無価値になるまでにかかる年数のこと

 

今回の記事は、減価償却費の応用編です。

中古マンションの土地・建物・設備の按分フローチャート

 

中古マンション本体を、建物(躯体)と付帯設備に分ける方法を4ステップで解説します。

減価償却費の計算 ステップ1:建物と設備に按分する

土地600万円、建物400万円、設備100万円といった具合に、不動産売買契約書に記載があるなら、土地・建物・設備はそれに従って按分します。

ですが、中古マンションの売買契約書は各価格の記載がなく、セットで「○○万円」と記載されています。

このようなとき、土地と建物一式は固定資産評価額を使って案分するのが一般的です。

詳細税務署も脱帽!中古マンションの価格を土地・建物に按分計算する方法

 

一方、建物と設備は固定資産評価額償却率を使って按分します。

計算方法は全日本不動産協会のHPに記載があるので、そちらを参照してください。

ボクもこの方法に近い計算式で建物と設備に案分し、減価償却費を多く取って確定申告している案件がありますが、今のところ税務署からの指摘はありません。

また、建物と設備の比率が7対3を超えない限り、税務署から指摘されないという意見がネットを中心に広まっていますが、実際にはそのような根拠は存在しません。

確定申告で差をつける!マンション投資の減価償却費の書き方 R5年分決定版

減価償却費の計算 ステップ2:耐用年数を計算する

減価償却費を計算するためには、まず耐用年数を計算する必要があります。

耐用年数(たいようねんすう)とは、(会計の考え方で)建物や設備の価値がゼロになるまでの年数を指します。

例えば、鉄筋コンクリートの新築マンションの場合、通常は耐用年数が47年とされています。

 

今回、減価償却費の計算に使う中古マンションの条件はこうです。

  • 土地:600万円
  • 建物(躯体):400万円
  • 付帯設備:100万円
  • 築年数:10年

 

中古マンションの建物の耐用年数は、次の計算式を利用します。

耐用年数(建物)
=47年-築年数+(築年数×0.2)
=47-10+(10×0.2)
=39年

 

中古マンションの設備の耐用年数は、次の計算式を利用します。

耐用年数(設備)
=15年-築年数+(築年数×0.2)
=15-10+(10×0.2)
=7年

 

このように計算する理由はコチラの記事解説しています。

5分で達人級!中古マンションの減価償却費の計算方法を不動産投資家が解説

減価償却費の計算 ステップ3:耐用年数から償却率を調べる

国税庁の発表している減価償却資産の償却率表を確認します。

耐用年数表

39年の耐用年数の償却率は0.026で、7年の耐用年数の償却率は0.143です。

減価償却費の計算 ステップ4:取得価格に償却率をかける

建物・設備の取得価格に償却率をかけあわせて、減価償却費を計算します。

減価償却費(建物)
=建物の取得価格×償却率
=400万円×0.026
=10.4万円
減価償却費(設備)
=建物の取得価格×償却率
=100万円×0.143
=14.3万円

 

この中古マンションの減価償却費は24.7万円と計算できました。

ついでに「建物を建物(躯体)と付帯設備に按分しない場合の減価償却費」と比較して終わりとしましょう。

建物(躯体)と設備に按分しない場合の減価償却費と比較

建物の取得価格は500万円ですので、償却率をかけてこのように計算します。

減価償却費(建物一括)
=建物の取得価格×償却率
=500万円×0.026
13万円

 

  • 建物と設備に按分したときの減価償却費
    =24.7万円
  • 建物と設備に按分しないときの減価償却費
    =13万円

 

建物と設備を分けて減価償却することで、減価償却費が11.7万円(24.7万円-13万円)多く計上でき、節税効果が高まるように見えるかもしれません。

しかし、実際には、建物と設備を分けて減価償却しても、節税できる額は大きく変わらないことがあります。

場合によっては、節税どころか税金が増えることもあるかもしれません。

詳細については、以下の記事で詳しく説明しています。

関連検証!マンションは建物と設備に分けて減価償却すれば節税できる?

中古マンションを建物と設備に按分する方法のまとめ

ワンルーム投資家ぴろり

減価償却費は不動産投資の収益を最大化し、節税のメリットを享受するために非常に重要だね。

今回は、中古マンションを建物と設備を適切に按分する方法に焦点を当て、減価償却費の増加について詳しく解説したよ。

建物と設備に分けて減価償却費を計算する方法を、4ステップで解説するよこうだったね。

  1. 建物一式を建物と設備に案分する
  2. 建物と設備の耐用年数を計算する
  3. 耐用年数から償却率を調べる
  4. 建物と設備の取得価格に償却率を掛ける

 

前回の記事『税務署も脱帽!中古マンションの価格を土地・建物に按分計算する方法』が分かれば、この記事は楽勝だよね。

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