
この物件はお得です。
今、買わないとすぐに売れてしまいますよ!
どこかで聞いたことがないだろうか?
そう、不動産業者の営業マンがあなたに放った言葉だ。
でも、こうは考えられないだろうか?



自分で買えば儲かるんじゃないの?
なぜ、そんなお得な物件を紹介してくれるのだろうか?
あなたが人の言葉の裏を考える傾向があるなら、きっとそうだ。
本記事は、不動産業者が物件を買わない3つの理由をサラッと紹介する。
仲介した方がリスクなく儲かるから買わない
1回の仲介で、不動産業者はこれだけ儲けることができる。
例えば、1億円の物件を仲介すれば、すぐさま306万円儲けることができるのだ。
では、この物件を業者が物件を買って不動産投資したら、儲けはどうなるだろうか?
この物件の実質利回りが5%だったと仮定すると、毎年のキャッシュフローは540万円程度になる。
- 仲介手数料:306万円
- 年間キャッシュフロー:540万円



買わないより買って不動産投資した方が儲かるやん!
あなたが腕利きのサラリーマン投資家なら、そう考えるだろう。
しかし、不動産業者は1年かけて540万円儲ける不動産投資より、すぐさま306万円儲ける仲介を選ぶのだ。
その理由は3つある。
- 買うには約1億円の現金が必要であり、それがネックである。
1億円も現金を使いたくない。もしくは、そんな大金を持ちあわせていない。
融資を受けるとキャッシュフローがかなり減る。融資が通る保証もない - リスクを回避したい。
1年間に540万円儲かるかどうかはわからない - 儲けるのに1年間もかけたくない。
すぐに利益を確定して、次の案件でさらに儲けたい
転売・再販した方が大きく儲けられるから買わない
不動産業者は不動産取引の頂点に君臨するため、情報量と取引数で不動産投資家を凌駕する。
だから、われわれサラリーマン投資家が買えないような割安な価格で不動産を仕入れることもできる。
例えば、「相場で1億円で取引される物件が8000万円で買える」といった具合にだ。
こんなとき、不動産業者が投資家に8000万円で仲介するだろうか?
プロの不動産業者はそんなことはしない。
転売(中間省略登記)もしくは再販して利益を追求するのだ。
転売(中間省略登記)すれば、登記費用などのコストが抑えられるため、莫大な利益をもたらすことができる。
再販は修繕費用がかかるが、仲介手数料以上の利益を得られる。
その物件は負動産だから買わない
負動産とは、「買ったら負け組が確定する」おぞましき不動産のことである。



「不動産」と「負債」を掛けあわせて作られた造語だよ。



この立地でこの利回りは買いだ!
こう思ったら、たいてい何らかのリスクが隠れている。
負動産は価格・管理・立地・入居者などに問題を抱えていることが多い。
『高利回りのワンルーム投資にだまされるな!実はハイリスク物件だ』
繰り返すが、不動産業者は不動産取引の頂点に君臨する。
だから、「このマンションは管理状態が悪い」「あのマンションは入居者に問題がある」など知っているものだ。
しかし、多くの不動産業者はこれらの情報を一般の投資家に流すことはない。その不動産が売れなくなるからだ。
その物件はサラッと売って手じまいする。
不動産業者はそんな負動産リスクを取らない。
リスクを取らされるのは、いつもサラリーマン投資家である。
『ワンルーム投資家・業者・銀行のリスク&リターンを比較!残念な現実が赤裸々に』
まとめ
「この物件はお得です。今買わないとすぐに売れてしまいますよ!」と同様のことをいう不動産業者とは付き合わないことにしているよ。
経験上、「回答を急かす業者に、まともな業者はいない」と心得ているからね。
また、ボクは物件の紹介を受けたら、1時間以内に「買うか買わないか」の答えを出すよ。
- 契約後の成約率は100%!
- 価格も後でゴネたりもしない!