うわっ!また退去の連絡が来た。ハァーへこむなぁ
あなたの心の声が聞こえてきました。
不動産オーナーの共通の悩みは空室です。
特に地方では、1回空室になると数カ月もしくは2.3月の繁忙期になるまで入居が決まらないとも聞きます。
また、あの東京ですら2025年に人口のピークを迎えるため、空室と対峙する準備が必要です。
あなたの空室対策は十分ですか?
どの程度の空室期間(空室率)が発生すると、赤字経営になってしまうのか。いわゆる損益分岐点を知りたいと思いませんか?
勉強家のあなたにだけ、こっそりとお教えします。
不動産投資の空室(入居)・空室率(入居率)とは?
まず一番に、本ブログの空室(入居)と空室率(入居率)を定義付けします。
なぜなら、これらの定義は投資家によってマチマチだからです。
「ワンルームマンション投資 | 失敗したくない40代サラリーマン大家のブログ」では、空室をこのように定義します。
※入居=空室ではない期間
つまり、空室とは「入居者が退去し、原状回復し、募集をかけ、次の入居者が決まり、家賃が発生するまで」を言います。
ちなみに、GA technologies はボクと同じ空室の定義を使っていました。
次は、空室率を定義しましょう。
空室率は「物件の所有期間中の空室の割合」と定義します。
=空室期間の合計 ÷ 所有期間 × 100
※入居率=100%-空室率
例えば、10年間物件を所有して空室期間の合計が300日なら、空室率は8.2%(300 ÷ 3650 × 100)です。
業者の言う空室(入居)は投資家以上にあいまいなので、注意が必要です。
『初心者必見!ワンルームマンションの入居率98%99%は まず疑え!』
不動産投資の損益分岐点(損益分岐入居率)とは?
損益分岐点とは、収入と支出のバランスが釣り合うポイントをいいます。
入居率で損益分岐点を考えると、キャッシュフローのプラスマイナスが反転する入居率です。
抽象的でわかりづらいですね。具体例を示します。
不動産投資の損益分岐点を計算してみよう
あなたこんな不動産投資(ワンルーム投資)に夢中です。
- 年間家賃:72万円
- 年間運営費:20万円
- 年間ローン返済額:40万円
運営費(ランニングコスト)はコチラの記事で解説中!
『知らなきゃ損!マンション経営でかかる運営費(ランニングコスト)の正体』
この不動産投資の収入と支出を図で整理するとこうなります。
※72=72万円
『不動産投資の大損を回避!ワンルームマンションのキャッシュフロー計算方法』
家賃収入から支出(ランニングコストとローン返済)を引いた残り、12万円がキャッシュフロー(儲け)です。
不動産投資の損益分岐点(損益分岐入居率)は、この公式を使えば簡単に計算できます。
=(ランニングコスト + ローン返済額)÷ 家賃 × 100
※損益分岐入居率は不動産投資用語でBER(Break Even Ratio)といい、その不動産投資のリスクを調べる指標として使われています。
さっそくこの公式を利用して、この不動産投資の損益分岐点を調べてみましょう!
=(20 + 40)÷ 72 × 100
=83.3%
つまり、この不動産投資においては、入居率83.3%を超えないとキャッシュフローがマイナスになるのです。
また、入居率を入居日数ベースで考え直すと、こうも解釈できます。
304日 =365 × 83.3%
61日 =365 × 16.7%
この不動産投資では、1年間の入居日数が304日をさかいにキャッシュフローのプラスマイナスが反転するということもわかりましたね。
言い換えれば、365日のうち304日以上入居していれば、黒字経営ができるということです。
最後に、不動産投資の損益分岐点の応用編「限界空室率」を解説して終わりにします。
『東京ワンルーム投資は立地が全て!空室率3%の謎の新宿物件を巡回』
不動産投資の限界空室率を計算してみよう
その不動産投資が空室率何%まで耐えられるか知りたいと思ったことはありませんか?
それを教えてくれるのが、限界空室率(損益分岐空室率)です。
=100 - 損益分岐点(損益分岐入居率)
今回の不動産投資をこの公式に当てはめて、限界空室率をハッキリさせましょう。
=100 - 83.3
=16.7%
この不動産投資では、空室率16.7%を超えるとキャッシュフローがマイナスに転落することがわかります。
言い換えると、この不動産投資は空室率16.7%まで耐えらえるのです。
『間違いだらけの空室対策!ワンルーム投資で後悔する前に知るべきこと』
まとめ:不動産投資の損益分岐点
不動産投資の損益分岐点と限界空室率はマスターできたかな?
- 損益分岐点(損益分岐入居率)
この入居率を超えないと、キャッシュフローがマイナスになる。 - 限界空室率(損益分岐空室率)
この空室率を超えると、キャッシュフローがマイナスになる。
本記事の不動産投資をまとめるとこうだよ。
※72=72万円