好きな言葉は「満室・好利回り・節税」の@ぴろりです。
職場にこんな電話がかかってきた経験はありませんか?
ワンルームマンション投資で節税しませんか?
そう、これが噂の新築ワンルーム投資の勧誘電話です。
名簿の隅からすみまで片っ端からかけまくり、ついにあなたの順番が回って来たのです!
「新築ワンルームマンション投資をすれば節税できる!」これはウソではありません。
ただし、大きな節税ができるのは、新築ワンルームマンションの購入年のみです。
なぜ、そう言いきれるのでしょうか?
簡単です。新築ワンルームマンションの節税効果をシミュレーションしたからです。
この記事を最後まで読めば、新築ワンルームマンションの節税効果の真実がわかります。
では、検証を始めましょう。
新築ワンルームマンション投資1年目の節税効果
あなたはサラリーマン。
毎日のルーティーンワークにウンザリしています。
ある日、新築ワンルーム投資の業者から勧誘の電話が入り、会うことになりました。
話しはトントン拍子に進み、あなたはうかつにもフルローン(金利2%、期間35年)で2500万円の新築ワンルームマンションを購入してしまいました。
果たしてどれくらい節税できるのでしょうか?
新築ワンルームマンション投資の1年目の収支はこのとおりです。
収入 | 年間家賃 | 120万円 | |
---|---|---|---|
支出 | 運営関係 | 管理委託手数料 | 6万円 |
管理費 修繕積立金 |
12万円 | ||
ローン返済 (金利分) |
49万円 | ||
減価償却費 | 30万円※ | ||
購入関係 | 管理準備金 修繕積立基金 |
30万円 | |
登記関係費用 | 25万円 | ||
ローン手数料 | 25万円 | ||
その他の費用 | 3万円 |
[収入-支出]を計算すると60万円の赤字ですが、60万円の全額が節税できるわけではありません。
もし、あなたが所得税率20%(住民税率10%)のサラリーマン投資家だったなら、赤字の30%分の節税ができます。
だから、新築ワンルームマンション投資による節税額は18万円(60万円×30%)になります。
もし、あなたが所得税率33%(住民税率10%)のサラリーマン投資家なら、赤字の43%分の節税ができるよ。
その場合の節税額は25.8万円(60万円×43%)だね。
つまり、ワンルームマンション投資の節税額は所得税率によって違いがあり、より多くの所得税を納めているサラリーマンの方が節税効果が高いということです。
節税の仕組みはこちらの記事で解説中!
『「不動産投資で節税は嘘」と言う前に知っておきたい税金の真実とは?』
ただ、この新築ワンルームマンション投資の節税スキームは、購入関係の経費83万円に頼っていることが明らかです。
さて、新築ワンルームマンション投資の2年目はどれくらい節税できるでしょうか?
新築ワンルームマンション投資2年目の節税効果
新築ワンルームマンション投資の2年目の収支はこうです。
収入 | 年間家賃 | 120万円 | |
---|---|---|---|
支出 | 運営関係 | 管理委託手数料 | 6万円 |
管理費 修繕積立金 |
12万円 | ||
ローン返済 (金利分) |
49万円 | ||
減価償却費 | 30万円 | ||
固定資産税 | 7万円 | ||
購入関係 | 不動産取得税 | 15万円 |
新築ワンルームマンション投資の2年目は購入諸費用がなくなり、代わりに不動産取得税を経費計上することが多いです。
新築ワンルームマンション投資の節税は、はやくも購入2年目に失敗しました。
『ワンルーム投資で年間12万円節税!サラリーマン必見の節税の仕組みとは?』
新築ワンルームマンション投資3年目以降の節税効果
新築ワンルームマンション投資3年目以降は、いよいよ不動産取得税も計上できなくなります。
ただ、3年目くらいになると、入居者が退去して空室になるため、新たな赤字材料が出て節税できるかもしれません。
しかし、家賃が入ってこない空室期間が発生するため、キャッシュフローはマイナスです。
いくら節税できたとしても、マイナスキャッシュフローを出した時点で、その不動産投資は失敗である可能性が濃厚です。
特に、新築ワンルームマンション投資においては。
『新築ワンルームマンション投資で失敗は必然!借金地獄の世界をノゾいてみる?』
まとめ
新築ワンルームマンションはたくさんの購入諸費用がかかるから、1年目はドーンと節税できるよ。
でも、2年目になると購入諸費用がなくなるから、ほとんど節税できない。
つまり、新築ワンルームマンションを節税目的に買うなら、毎年1戸買い増ししていかなくてはならないってことだね。
確定申告で節税を体験させた後、2戸目・3戸目と買わされていくという地獄の販売スキームにも注意しようね。