この記事を見ている方は、新たに不動産を購入した初心者サラリーマン投資家ではないでしょうか?

投資家デビューおめでとう!

不動産投資の世界へおいでやす!
出鼻をくじいて恐縮ですが、不動産投資は不労所得ではありません。
不動産投資は事業であり、苦労もあるからです。

まず、確定申告!
慣れればカンタンですが、初心者のあいだはコレが本当にメンドクサイ。不動産所得の確定申告書の作成には、まる1日つぶれる覚悟が必要です。
そして、確定申告をする前に2つの届出(開業届、青色申告承認申請書)を提出しておきましょう。
さもないと、確定申告はタダ働きで終わってしまいます。
本記事は、初心者サラリーマン投資家がそうならないための記事です。
開業届を提出しよう!
新たに事業所得、不動産所得(←不動産投資)、山林所得が発生する事業を開始したときは、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を届け出ましょう。
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
実務『3分でOK!不動産投資の開業届の書き方 サラリーマン大家はこう書く』
届出期限は、事業の開始等の事実があった日から1カ月以内です。

でも、提出期限に間に合わなくても罰則はないよ
「開業届」は税務署に届け出る書類なので、税務署や国税庁のHP「個人事業の開業・廃業等届出書」から入手します。
人気『不動産所得の開業届は不要?未提出だとこんなにソンをするよ』
青色申告承認申請書を提出しよう!
不動産所得の青色申告をするためには、青色申告承認申請書の届出が必須です。
青色申告承認申請書
実務『不動産所得の青色申告承認申請書の書き方 | サラリーマン大家はこう書く』
届出期限は青色申告をしようとする年の3月15日までです。
(本年の1月16日以後、不動産の貸付けをした場合は開始したの日から2か月以内)

提出が遅れると、対応する年の青色申告ができないよ。
「青色申告承認申請書」も税務署に届け出る書類なので、税務署や国税庁のHP「個人事業の開業・廃業等届出書」から入手できます。
もしくは、開業freee(公式)(クラウド会計ソフトfreee(公式)
の無料版)でも、無料で作成可能です。
青色申告承認申請書を提出しないと確定申告がタダ働きに!
正しい帳簿を付けていたとしても、青色申告承認申請書を届け出ていない場合は青色の確定申告ができません。
つまり、タダ働きの白色申告をせざるを得ないのです。

平成26年から白色申告でも記帳が義務になったよ。
でも、白色申告の控除額はゼロ円だよ。
全然、メリットないでしょ?
『確定申告は青色申告しないと損!ワンルームマンション1室からOKだから』
一方、青色申告は青色申告特別控除を受けられたり、経費を計上しやすくなるメリットがあります。
【10万円の青色申告特別控除】
- 簡易簿記(おこづかい帳のような単純な記録)で損益計算書を作成する。
【65万円の青色申告特別控除】
- 不動産投資が事業的規模(10室もしくは5棟以上)です。
- 複式簿記(正規の簿記)で損益計算書と貸借対照表を作成する。
不動産所得で赤字が発生していれば、確定申告をすることでサラリーマンの給与所得から控除(節税)できます。
これも不動産投資の魅力のひとつです。
『ワンルーム投資で年間12万円節税!サラリーマン必見の節税の仕組みとは?』
最後に、青色と白色の確定申告の特典の違いを確認しておきましょう。
青色と白色の確定申告の特典の違い
不動産所得の青色(10万円控除と65万円控除)&白色の確定申告の特典の違い(メリット)を表にまとめるとこうです。
青色申告 | 白色申告 | ||
---|---|---|---|
控除 | 65万円 (青色申告特別控除) | 10万円 (青色申告特別控除) | × |
専従者控除 | 届出額※まで (青色事業専従者給与) | × | 86万円まで (事業的規模) |
赤字の翌年繰越 | 3年間 | × | |
赤字の前年繰戻 | 1年間 | × | |
減価償却費の即時経費化 | 30万円未満まで (年間合計300万円まで) | 10万円未満まで |
※青色事業専従者給与を出すためには、コチラ「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。

重要なところだけ、ピックアップして解説するよ。
青色申告と白色申告の違い1:控除が違う!
青色の確定申告では、10万円~65万円の控除が受けられます。
(不動産投資の規模と簿記方法で金額が異なる)
一方、白色は帳簿をつけても控除はゼロ円です。
青色申告と白色申告の違い2:専従者控除が違う!
専従者控除を使うためには、事業的規模であることが必須条件です。
(青色:届け出額が上限、白色:86万円が上限)
青色申告と白色申告の違い3:赤字の繰越(繰戻)が違う!
青色の確定申告では、不動産所得の赤字と給与所得との損益通算はその年を超えられます。
一方、白色はその年のみ適応されるのです。
青色申告と白色申告の違い4:減価償却費の即時経費化可能金額が違う!
青色の確定申告は、30万円までの設備や備品は減価償却することなく必要経費として一括で経費にできます。
一方、白色は一括で必要経費にできるのは10万円までです。
人気『不動産所得の開業届は不要?未提出だとこんなにソンをするよ』
まとめ
もう、青色申告の一択でしょ?
青色申告は4つ(事業的規模でない場合は3つ)の特典を受けられるからね。
- 青色申告特別控除
- 青色事業専従者給与(事業的規模のみ)
- 不動産所得の赤字の繰越・繰戻
- 減価償却費の即時経費化
また、不動産投資デビューを果たしたサラリーマンに必要な届出書は2つだよ。
まだの投資家は、開業freee(公式)で10個の質問に答えるだけで作れるよ!